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太陽光発電システム
雨漏りしない設置方法
瓦などの屋根材に絶対穴を開けない施工の徹底
太陽光発電システムの設置後、施主様から財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターに雨漏りに関する相談が持ちかけられることは少なくありません。
もともと、太陽光発電システムの設置にあたっては屋根材に異物を付加することから潜在的に雨漏りの可能性を秘めています。そこで私たちは設置の際に瓦などの屋根材に穴を開けないという基本的なことにこだわっています。
瓦などの屋根材はメンテナンスしなくても雨漏りしません
神社や仏閣などの屋根は瓦で葺かれていますが、瓦の葺替えなどは数百年に一度行われるか否かです。
それでも大きな雨漏りなど起こさずに施設を利用することが可能です。
それは、屋根材が本来メンテしなくても雨漏りなどを起こさないという事実を如実に物語ります。
屋根材に穴を開けた場合の処理方法は一つだけ
屋根材は強度が求められるため、粘土のように穴を開けた後その穴をふさぐことができませんから、その穴をシリコンでふさぐことが必要です。
屋根の上に葺かれた瓦を割ってしまったとします。この後の処理としてシリコンで張り合わせた修理を皆様はお求めになりますか?たぶんお求めにならないと思います。シリコンは経年変化で切れ目が入ることがよく知られていて、目安としては約10年といわれています。
シリコンなどのシーリング材は扱いやすく、ちょっとした雨仕舞いであればとても便利な素材です。ですが、シーリング材に頼りすぎることは危険です。「過ぎたるは及ばざるがごとし」の格言もありますから、数十年間太陽光発電システムを稼働させたいとお考えの場合は、慎重にご判断いただきたいと思います。
ほなるべく基本に忠実な施工方法を採用したいものです
瓦などの屋根材はほとんどメンテナンスしなくても雨漏りしない性能を持っています。
したがって、その性能を十分発揮するように設置できる工事方法を選択することが安心につながります。
確かに写真のように下地を補強したり、取り付け金具を差し込む隙間を作ったりと作業工程は増えますが、私たちは安全第一ではないかと考えています。
最も堅実なのは、瓦などの屋根材が本来持つ性能を十分に引出し、用心のためにシリコンなどのシーリング材等を活用する、というスタンスであるように思います。
屋根材に穴を開ける工事方法が選択される理由
施工方法が限定させる屋根材が存在すること
住宅の価格競争が進むうちに屋根材も施工方法が簡単なものが選択されるようになってきました。その例として、先ほど触れたにスレート材(スレート瓦、コロニアル、カラーベストとも言われます)があります。
施工が簡単で工期が短縮でき、工事価格を引き下げることが可能ですが、一度施工してしまうとメンテナンスのために取り外すことが不可能だというデメリットがあります。
したがって、この屋根材に太陽光発電システムを取り付けるための支持金具を取り付けるためには、穴を開けてビス止めするしか設置方法がありません。
このほかにも、様々な理由がありますが、できるだけ基本に忠実な工事方法を選択いただきますようお願い申し上げます。
太陽光発電以外の選択肢もあります
どうしても屋根材に穴を開けなければ施工できない屋根材には太陽光発電システムを設置しない、という選択肢もあるのではないでしょうか。
スレート材を使った住宅は最近増加傾向にありますが、近年、様々な省エネ機器が販売されていますので、太陽光発電にこだわらずにその他の製品を検討することが必要な場合もあると思います。