施工例
公共事業等
「深谷市公共事業」 渋沢栄一生家 修復・復元工事
埼玉県指定旧跡の渋沢栄一生地・旧渋沢邸「中の家(なかんち)」修復・復元工事は群馬県の建築家の設計管理のもとで、離れの建物を対象に、平成22年11月から平成23年3月までの期間に実施されました。期間中は上屋を建てて工事が進められました。
使用された部材は、原則そのまま使用することとされ、瓦の場合は番号表示をして瓦を下し、その順番に使用する方法が取られました。
施工方法は、当時の「泥葺き」がそのまま採用されたため、屋根工事は当社がご指名いただきました。
- 仕上がりを保管記録と照合しながら検討します。
- 桟瓦にも1枚ずつ番号表示があります。
- 下地も当時同様、杉皮を使用しています。
最勝寺 本堂
・埼玉県北部にはほとんど例がない鴎尾。瓦の葺き替え後、他の瓦はすべて新しいものに交換しましたが、この鴎尾と鬼はそのまま使用しました。
・鴎尾を高く設置するため、隅棟を大棟で包み込みました。従って、のし瓦による細部の加工の細かさが、よくご覧いただけると思います。
洞源寺 本堂
・本葺き仕様の段付瓦「飛鳥野瓦」、蓑甲は本掛瓦を使用しています。本葺きとは異なりますが、限りなく本葺きに近い仕上がりとなります。
・隅棟は削ぎのしを3辺使い、以前よりも反りを大きくするイメージにしています。
薬師如来堂
・本堂横の薬師如来堂です。本堂が陶器瓦を使用しているため、バランスから陶器瓦の使用に決定しました。
・境内にある建物は本堂とのバランスからどうしても小さいサイズぬなるため、小さなところで割り込みをする為、無理をする部分が出てきます。
稲荷神社 本殿・拝殿
・拝殿の大きさから弐の鬼は付けず、あっさりとした仕上がりにする為、本葺き仕様を使わず、普通の和型を使用しました。
・本殿もオーソドックスに切妻屋根ですので、全体的に落ち着きのある屋根に仕上がりました。
長光寺 山門
・本葺き仕様の段付瓦、「飛鳥野瓦」、蓑甲は本掛瓦を使用しています。本葺くに限りなく近い状態に仕上がります。一番右の写真を参照ください。
・下り棟の鬼面の鬼は地元深谷市の飯塚窯業さんの製品を使用しました。
源長寺 山門
・本葺き仕様の瓦、「昭和瓦」、蓑甲は本掛瓦を使用しています。飛鳥野瓦よりも葺き足が長いため、若干あっさりした感じの仕上がりになります。
・鬼に鳥休みが付き、大棟の高さが決まってしまうため、通常よりも棟の仕上がり高さに神経を使います。
地蔵寺 本堂
・本葺き仕様の段付瓦、「陽光」、蓑甲は本掛瓦を使用しています。本葺きに限りなく近い状態に仕上がります。
・この頃から、大棟の反り具合を若干大きくしています。
専勝寺 本堂
・通常の和型を使用。本葺き使用の瓦よりも山が小さいためすっきりとした仕上がりですが、真っすぐに葺くと直線が強調されてきれいです。
・葺き替え工事に伴い、向拝を新たに取り付けたため、取付部分を5枚程度泥で盛ってなだらかにしてあります。
八王子神社 本殿・拝殿
・拝殿には本葺き仕様の段付瓦「飛鳥野瓦」、蓑甲には本掛けを使用。神社に飛鳥野瓦を使用している例はなく、採用いただいた工務店に深く感謝いたします。
・本殿は通常の和型を使用し、相対的にあっさりした仕上がりになりました。まっすぐをきちんと通すと直線美が強調され、こちらもきれいです。
中瀬神社 拝殿
・拝殿には通常の和型を使用。蓑甲には本掛けを使用。ひさし部分に銅板を用いた豪華な拝殿です。
・本殿に比し、相対的に拝殿が小さいため小さいところで割り込むことから無理をするケースが増えます。
総持寺 客殿
・桟瓦および蓑甲には通常の和型を使用。大規模な客殿で実際に間近で見るとまさに壮観です。
・最近は本葺き仕様の瓦の使用が増えましたが、通常の和型は山が小さくあっさりした仕上がりになりますが、直線美が強調される長所があります。
松林寺 本堂
・桟瓦および蓑甲には本葺き仕様の「陽光」を使用。当社で初めて本葺き仕様の瓦を施工した寺院です。これ以降、本葺き仕様の瓦の使用が増えました。
・通常の和型と異なり、寸法に応じて欠き込むことが難しいため、事前にある程度の割り込みが必要です。
惣持寺 塀
・総延長100m超。境内の南側を全て囲うように設置され、風格が漂います。
・京花唐草と桟瓦の平葺きに棟を3辺積みました。すごく豪華な仕上がりとなりました。
安楽寺 塀
・コンクリート打ちっぱなしの塀に厚のし、素丸で棟を3辺とりました。シンプルで飾り気のない塀が林に囲まれた静かな境内とよくマッチしています。
・1本100m超の長さの塀は見事の一言です。