リフォーム・修理の内容、工期、予算(費用・価格)等の基本データ
動いてしまった谷の瓦
原因は大雪の際に雪の塊が落下した衝撃だと思われます
伊勢崎市 I様
谷は正規の寸法の瓦を適切な大きさにカットして葺きます。
正規の寸法の瓦よりも小さな寸法の瓦が使用されるため、外部からの衝撃で動きやすい状態にあります。
画像中央部の瓦が動いてしまった瓦です。結果として、通常よりも重なりが少なくなってしまった部分があるため、雨漏りしやすい状態にあります。
今回の工事のポイント
お客様はこの様にお考えでした
1近年大きな台風の発生が多く、雨漏りしてしまうと困るのでキチンと修理したい
修理時点で瓦が動いてしまった谷の部分では雨漏りは発生していませんでした。しかしながら冒頭でも記したとおり、動いたの瓦は重なりが少なくなっている状態の部分があるため、雨漏りしやすくなっています。
2周囲にも修理が必要なところがあれば、対処してほしい
降雪時の雪の落下は屋根の広範囲の部分で発生します。従って、注意してみると意外な修理箇所が潜んでいる場合があります。
工事完了後の屋根です
ズレてしまって重なりが少なくなった瓦も正常な状態に戻り、スズメなどの野鳥の侵入を防ぐ対策も含めて万全を尽くしました。
- 修理前の谷
雪の衝撃で動いてしまったと思われる谷の瓦です。赤丸で囲んだ部分が特に大きく動いていて、6cm程ずれてしまっています。
- 修理後の谷
修理が完了し、全ての瓦が正規の状態に戻りました。
青丸の部分は修理前に特に大きく動いていた場所で、跡が残っています。
瓦屋根の谷の葺き替え修理。 動いている部分の瓦を全て撤去した後、元どおりの順番で葺いて行きます。
瓦を一度撤去した後、屋根下地を掃除します

瓦を葺く時には泥を使って、瓦が動かないように固定することが行われています。
しかし、瓦を撤去した後に残った泥は葺き替えるときには邪魔になってしまうため、掃除して全て処分してしまいます。
こうすることで葺き替えの作業がスムーズに捗るようになります。
瓦屋根の中にスズメの巣が存在するケース

動いている谷の瓦を撤去した直後、屋根下地を掃除する前の画像で、枯れ草が屋根下地の上に散乱しています。
瓦は凹凸があり、特に赤丸の部分では開口部分が大きくなるため、スズメなどの野鳥が巣を作りやすくなるからです。
その対策は開口部に詰め物をして塞いでしまうことですが、私たちはこの開口部に漆喰を詰めてスズメなどの侵入を防いでいます。
(工事内容は事項で解説)
谷の瓦の葺き替え作業を始めます
谷の瓦は谷の形に合わせて手作業で加工してゆくため、修理の現場では適正な大きさよりも、かなり小さく加工された瓦が使われていることがあります。
この様な場合は小さすぎる瓦は使わずに、新しい瓦を適正な大きさに加工し直して使います。
殆どの修理でこの作業が必要になりますが、今回は既存の瓦が全てそのまま使うことができましたので、撤去しておいた瓦を順番どおりに使って葺きなおすことで作業が完了しました。
- 谷の瓦の葺き替え1
スズメなどの侵入を防ぐために、赤丸を付けた黒い漆喰を銅板でできた谷に沿って置きます。
- 谷の瓦の葺き替え2
谷に沿って置いた漆喰の上に瓦を葺いて行きます。谷の瓦は動きやすいため釘止めしておきます(緑丸部分)。
- 谷の瓦の葺き替え3
泥を使って瓦を固定します。長年の間には泥の使用の有無が大きな違いを生みます。
- 谷の瓦の葺き替え4
詰め物に使う漆喰と銅板の谷の間には15mm程度の隙間(青丸部分)を空け、漆喰が谷の中にはみ出して谷の中の雨水を屋根下地の上まで吸い上げる事(雨漏りの原因になります)を防いでいます。
瓦屋根の谷の周囲を点検した結果、鬼瓦が傾いていました。 鬼瓦を固定している銅線を締めなおして元どおりに修理できました。
鬼瓦と棟瓦の間に隙間が生じています

直接、雪の塊が落ちたとは考えられない場所についている鬼瓦ですが、鬼瓦と棟瓦の間に隙間が生じるような状況になっていました。
恐らく、棟瓦の上に雪が落下した際に棟瓦が動いた衝撃で発生した事象であると考えられます。周囲を点検した結果、発見することができました。
すぐに雨漏りが発生するわけではありませんが、今後、鬼瓦が落下することも考えられるため同様に修理しました。
棟を解体して鬼瓦を銅線で固定しなおします
鬼瓦を銅線で固定している部分は棟の内部にあるため、棟瓦を撤去しないと修理できません。
状況により作業内容は異なります。
鬼瓦をを固定している銅線が切れてしまっている場合は、かなりの範囲の棟を解体しなければなりませんが、今回は固定している部分まで棟瓦を撤去した後、銅線を縛りなおすことで作業が完了しました。
- 瓦屋根の鬼瓦の付け直し修理1
棟瓦を1枚撤去した時点で鬼瓦を銅線で固定している部分が出てきました。予想どおり鬼瓦を固定している銅線が緩んでいました。
赤丸部分が緊結部分で通常は数回銅線が巻いてありますが、1回しか巻いてありません。
- 瓦屋根の鬼瓦の付け直し修理2
銅線を縛りなおして鬼瓦と棟瓦の隙間を無くしました。
修理後は銅線を3回巻くことができました(青丸部分)。
- 瓦屋根の鬼瓦の付け直し修理3
鬼瓦と棟瓦の間から雨水が侵入することを防ぐこと。および双方の固定力向上を目的としてシリコンでシーリング処理してあります(緑丸部分)。
工期、予算(費用・価格)等のまとめ
工事の内容
- 棟
- 鬼を付け替える際に必要となる部分を解体し、元の状態に戻しました。
- 平葺き
- ズレていた谷部分の瓦を葺き替えました。
スズメなどの侵入を防ぐために瓦の開口部を漆喰で塞いであります。
- 鬼
- 鬼瓦と棟瓦の間に生じてしまった隙間を解消してピッタリと接するように銅線で固定しなおしました。
鬼瓦と棟瓦の接合部はシリコンでシーリング処理を施し漏水防止と接合力向上を図りました。
工期、工事費用等の内容
- 工期
- 1日間
- 費用
- 5~10万