HOME施工例深谷市T様

リフォーム・修理の内容、工期、予算(費用・価格)等の基本データ

タイトル

板金部分からの雨漏り修理

瓦屋根と板金部分の修理は同時に工事すると効率的です

深谷市 T様

屋根瓦の上に板金処理します。
雨漏りを防ぐために双方が持ちつ持たれつの存在ですが、修理の時はお互いにスペースを要求し合って干渉しあってしまいます。
ですが、瓦を一度撤去して同時進行で修理すると、とってもスムーズに仕事ができます。

今回の工事のポイント

ご要望タイトル画像お客様はこの様にお考えでした

1台風の時の雨漏りで、びっくりしたので雨漏りを止めて欲しい

これまでにも数回雨漏り等の修理を他社にご依頼で、そのことが却って問題を複雑に。瓦屋根と板金部分の兼ね合いが雨漏りの原因になっているところを問題解決します。

2なるべく安価に問題を解決したい

これまでの数度の修理で大きな出費をされているので、なるべく安価な修理方法をご希望でした。そこで、これまでに使用されている部材を可能な限り使う方向で仕事を進めました。

工事完了後の屋根です

T様には深谷市で瓦屋根の葺き替えの仕事をご依頼いただきましたが、葺き替えについては別ページに譲り、このページでは瓦と板金が関連する雨漏り修理を中心に紹介いたします。

棟との兼ね合いの板金処理
棟との兼ね合いの板金処理の画像

外壁と棟との兼ね合いは最終的にはシリコン処理(赤い矢印部分)してあります。今回茶色い外壁のトタンの下に更に一枚板金を入れたので、例え赤い矢印部分のシリコンが切れても壁の中に雨水が入らないよう、2重の雨漏り対策がなされています。

谷との兼ね合いの板金処理
谷との兼ね合いの板金処理の画像

これまでは青い矢印部分の板金処理がなされなかった為に、大きな雨漏りを引き起こす原因になっていました。この板金処理によって外壁と瓦の隙間を伝わる雨が瓦の下に侵入せずに瓦の上を流れて排水するように対策することができました。

新たに板金処理が必要だった場所。 何度か外部の修理を繰り返しているために無理をしている部分があります。

葺き替え工事のポイント

修理前の板金処理

修理前の板金処理の画像

紫の矢印部分は現在の茶色いトタンを張った時に棟瓦を崩さずに干渉する部分をくり抜いて張ったので、シリコン処理だけで雨漏りを防ぐことになってしまったようです。

黒の矢印部分は外壁と瓦の隙間から流れこむ雨水を軒先まで排水する銅板です。
残念ながら竣工時は一般的なサイズだっとのだと思いますが、現在ではサイズが小さいので大雨が降った時に雨水があふれ出てしまいます。

本来ならば外壁を一度撤去して張り替えることを前提に、下地の板金処理を一新できれば問題解決は簡単なのですが、あくまでも既存部分をできる限り残すことを優先して修理を進めます。

問題点の分類

問題点の分類の画像

上記紫の矢印部分の拡大画像です。
板金処理に関する問題解決を、雨水を流す方向に対応して以下の3つに分類し、次項に記載します。

・緑の矢印方向に流す雨水:
次項で「際谷・雨押えによる問題解決」として記載します。

・赤丸部分の雨水:
次項で「棟部分の問題解決」として記載します。

・青い矢印方向に流す雨水:
次項で「雨押えによる問題解決」として記載します。

瓦と外壁トタンとの取り合い。外壁トタンの下に適切に銅板を取り付けることで雨漏りを防ぎます。

葺き替え工事のポイント

際谷・雨押えによる問題解決

際谷の取り付け
際谷の取り付けの画像修理中の画像です。青丸が積んでいる途中の棟です。
棟部分に降った雨水を外壁内部(画像では奥方向)に入れないように赤い矢印で示した小さな銅板(際谷)を取り付けました。
際谷と他の板金との兼ね合い
際谷と他の板金との兼ね合いの画像直前の画像を90度回転させた角度から撮影しています。
青丸を付けた銅板(雨押え)は既存の板金ですが、赤い矢印の分だけ寸法が足りず、際谷まで届いていません。この分だけ雨押えを延長することができれば、降ってくる雨を内部に侵入させないことが可能です。
雨押えの延長
雨押えの延長の画像先ほど寸法が足りなかった雨押えを、もう1枚追加することで延長しました。
右端は90度立ち上げてあります。先に取り付けておいた際谷と隣り合った状態で立ち上がっているので、一緒に掴んで固定しました。
これで、この部分の処理は完成です。

棟部分の問題解決

棟部分の板金処理の現状
棟部分の板金処理の現状の画像赤丸部分が現状の板金処理の状況です。新築時点でなされたものと思いますが、さびた鉄板がぶら下がっている状態でほとんど役に立っていません。
結果論ですが、外壁のトタンを張った時に少し棟を崩してトタンを一番下まで張り下げていたら今回の板金部分の修理は必要なかったものと思われます。
外壁下地に際谷から銅板を立ち上げます
外壁下地に際谷から銅板を立ち上げた画像前項の「際谷・雨押えによる問題解決」で棟の下には際谷(黄色丸部分)を取り付けてあるので、今回追加で際谷から立ち上げて外壁の下裏に銅板を取り付ければ、紫色の矢印の起点から先端までは雨水が外壁内部に入らないようシャットアウトできます。
赤丸部分が際谷から立ち上げた銅板です。
上から2段目の棟瓦のシーリング
上から2段目の棟瓦のシーリングの画像赤丸部分がシリコンでシーリング処理した部分です。この棟は5段ですがこれまでの3段も全て同様の処理がしてあります。
1番上の段の棟瓦のシーリング
1番上の段の棟瓦のシーリングの画像ここも赤丸部分がシリコンでシーリング処理した部分です。これで5段すべての段でシーリング処理したことになります。

雨押えによる問題解決

際谷の状況
際谷の状況の画像緑色の矢印で指示しているのは「際谷」と言う板金の部材で、新築時に取り付けられたものです。外壁のトタンを伝わった雨は瓦とトタンの隙間を縫って瓦の下に侵入して雨漏りを引き起こしてしまいますが、「雨押え」を設置することで、それを防いでいます。ただ、新築時の「雨押え」は寸法が小さすぎて、大雨の時に途中で溢れ出してしまい雨漏りを起こしていたようです。
雨押え取り付け前の状況
雨押え取り付け前の状況の画像壁と瓦の取り合い部分の軒先部分を拡大した画像です。青い矢印部分が新築当時の板金部分、赤丸部分が大規模リフォームをした時に張ったトタンです。リフォーム時のトタンは瓦が邪魔になって途中で途切れてしまって、さびた状態の新築時の板金がむき出しになっています。
雨押え取り付け前の瓦と外壁の取り合い
雨押え取り付け前の瓦と外壁の取り合いの画像瓦が葺き終わった段階の画像です。このままではサイズが小さい際谷に外壁のトタンから流れ落ちる雨水が全て入ってしまうため、これを防ぐために赤枠で示した部分に雨押えを取り付けます。
際谷の状況
際谷の状況の画像緑色の矢印で指示しているのは「際谷」と言う板金の部材で、新築時に取り付けられたものです。外壁のトタンを伝わった雨は瓦とトタンの隙間を縫って瓦の下に侵入して雨漏りを引き起こしてしまいますが、「雨押え」を設置することで、それを防いでいます。ただ、新築時の「雨押え」は寸法が小さすぎて、大雨の時に途中で溢れ出してしまい雨漏りを起こしていたようです。
雨押えの取り付け
雨押えの取り付けの画像外壁トタンの上から雨押えを取り付けました。本来はトタンの下に雨押えを取り付け、その上からトタンを張ることがベストですが、雨押えをトタンの下に張り込もうとするとトタンを折り曲げて損傷させてしまう危険があったため、トタンの上に雨押えを取り付け、シーリング処理して工事完了としました。

意外な雨漏りの原因。雪の重みで雨樋が垂れ下がってしまい、雨樋に溜まった雨が瓦屋根の上に多量に降り注いで雨漏りを起こしていました。

葺き替え工事のポイント

雨樋は勾配の付き方がポイントです

雨樋は勾配の付き方の画像

雨樋は集水器の部分が一番低くなるように勾配が付いていることが大事です。
仮に集水器よりも低い部分があると、そこに雨水が溜まり、雨樋からあふれ出した雨水が大量に瓦屋根に降り注いで雨漏りの原因になります。

画像では集水器から手前に向けて勾配が付いているので、手前部分の雨樋に雨水が溜まるようになっていました。これが雨漏りの原因になっていました。

樋持ちの高さを調整します

樋持ちの高さを調整した画像

樋の勾配を調整するのは比較的簡単です。樋を支える金具(樋持ち)の高さを調整すれば樋の高さが変わるので全体の勾配を変えることができます。

画像では水色の部分で指示した白い部分がこれまで樋持ちが取り付けてあった場所で、一番手前の樋持ちを10mmほど高い位置に取り付けました。

これで、樋の一番手前の部分を集水器よりも高い位置に上げることができました。

工期、予算(費用・価格)等のまとめ

工事の内容

葺き替え
雨漏りしていた瓦屋根の周囲を新しい瓦で葺き替えました。
外壁と瓦の取り合いの部分で省略されていた際谷を取り付けて、瓦の下に回り込む恐れのある場所の問題を解決しました。(「際谷・雨押えによる問題解決」における「際谷の取り付け」の項)
雨押え
短すぎた雨押えを延長し、T様がお住まいを新築された当時は工事されていなかった際谷部分の雨押えを取り付けました。(「際谷・雨押えによる問題解決」における「雨押えの延長」の項及び「雨押えによる問題解決」における「雨押えの取り付け」の項)

工期、工事費用等の内容

工期
2日間
費用
5~10万

 

To Page Top